2021/01/14日本経済新聞『高値恐怖症 すくむ市場』より 1/13の日経平均株価は続伸したものの、半導体や機械銘柄など局地的上昇に留まりつつあり、遂に投資家は「高所恐怖症」で足がすくんでいるように見えると表現されています。 強烈なカネ余りで株価を押し上げてきた陶酔感から、局面が変化しつつかるかもしれないと始まっている記事。 今年の相場想定は各社「ワクチン普及と過剰流動性をベースに強気派が多いが、ワクチン効果がない変異種のリスクを考慮しないでいいのか」と指摘もあります。 独アリアンツのモハメドエラリアン氏による悪材料を無視して上がり続ける株式相場を「合理的バブル」としている言葉は印象的です。 実体経済と株価の乖離はどんどん大きくなるばかりなのに、中央銀行による無尽蔵の金融緩和の状態で、投資家が株価を買上げ続けるのは合理的行動という意味のようです。 Citiグループのパニック・ユーフォリア指数(恐慌・陶酔指数)は、投資家の心理的状態を数値化した指標では、20年12月にはITバブル時を抜き過去最高水準を記録!投資家は過去に経験したこともないようなユーフォリア(陶酔感)にあるようです。しかし投資家の楽観傾きすぎフェーズでは、その反動が怖すぎることでもあります。 連日報道されている米長期金利の大幅上昇が、投資家がユーフォリアから目覚めるきっかけになりかねないと警鐘を鳴らしています。
先週にはアトランタ連銀総裁らが、年内の量的緩和の段階的縮小(テーパリング)の開始をほのめかしています。コロナ禍が収まらないうちに、この示唆は「テーパリングの瀬踏みを早めに開始して、テスラやビットコインなど資産バブルに近い状態をけん制しようとしている」と野村證券の方はコメント。
登山家が難しい岩壁に挑む時、極度の興奮で恐怖を感じなくなる精神状態を「クライマーズハイ」というそうですが、今の投資家心理はこのクライマーズにどこか似ているかもしれないと重ねています。
登山家はクライマーズハイが解けた時、、、心の中に抑え込んだ恐怖心が一気に噴き出し、抑えようのない恐怖にかられるようです。もし高値に慣れきってしまった投資家が現在の陶酔感から目覚めた時、冷静に株価を見直し、恐怖感から急いで下山しようと全て売却への行動に走るのか、まだいけると判断するのか。この高値の株価水準まで達してしまった株式市場の真価はいかに?と終わっていました。 多くの投資家を見てきましたが、、、 自分ではまだいけると思っていても、周りの投資家がどんどん抜けていくと取り残される恐怖感に襲われます。やはり大きな損失を被むるトラウマによって、マーケットにいられなくなるようであれば、早めに退散が良いかと。頭でわかっていてもなかなか出来ないのが、ミスターマーケットとの付き合い方ですが。 ※昨年末に一時帰国した米国在住の知人に会うと、ロビンフットの画面を見せてくれて、テンション高く株式投資の話をしているのを目の当たりにすると、やはりちょっと危ないなー(米国の投資家心理はもっと危ない!)と思ったりします。
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